【エビデンス52】軽く頭をぶつけただけで頭蓋内出血になるのはなぜか?

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【1】タイトル
軽く頭をぶつけただけで頭蓋内出血になるのはなぜか?

【2】出典
Risk of Intracranial Hemorrhage and Short-Term Outcome in Patients With Minor Head Injury
※参照元(外部リンク)
https://www.xendela.info/2020/06/tICH.html#more
2020年6月 日本

【3】目的
高齢者を中心に、軽い頭部外傷をきっかけに外傷性頭蓋内出血(tICH:traumatic intracranial hemorrhage)に至るケースが増えている。
そこで、tICHに至る条件(危険因子)を詳しく調べてみた。

【4】方法
2015年1月~2017年7月に軽症頭部外傷で受診した患者1,122名を対象にした。
条件として18歳以上かつ受傷から24時間以内であること、意識レベルの評価(GCS:Glasgow Coma Scale)でスコア15以上とした。
tICH発生と転帰を確認した。

【5】結果
1,122名の内、55名(4.9%)がtICHであった。
114名が抗血小板薬を使用しており、49名が抗凝固薬を使用していた。
受傷機転は、転倒、階段からの落下、交通事故、神経症状の順で多かった。
tICHは、硬膜外血腫、硬膜下血腫、クモ膜下出血、脳挫傷であった。
さまざまなパラメーターとの関連を調べた結果、抗血小板薬の使用がtICH発生のリスク要因でありtICHの拡大には抗凝固薬の使用が関連していた。
30名の患者は回復不良で死亡退院となったが、tICHとその拡大が関連していた。
 
【6】結論
抗血小板薬、抗凝固薬は、それぞれ軽度の頭部外傷者におけるtICH発症と、その拡大(重症化)における危険因子であることがわかった。

【7】センター長の感想
危ないと思った瞬間、時すでに遅しで転んでしまう。
そんな経験が一度や二度あると思います。
硬膜外血腫、硬膜下血腫は出血による血腫が脳を圧迫して次第に症状を伴ってきます。
ご自身が飲んでいる薬を知った上で、いつもと様子が違うと感じたら病院を受診しましょう。

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