【エビデンス54】比例回復則って何?

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【1】タイトル
比例回復則って何?

【2】出典
Proportional Recovery From Lower Limb Motor Impairment After Stroke
※参照元(外部リンク)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28341754/#:~:text=Background%20and%20purpose%3A%20In%20people,have%20worse%20upper%20limb%20outcomes.
2017年3月 ニュージーランド
 
【3】目的
脳卒中後に皮質脊髄路(CST)の機能が維持されている場合、麻痺などの機能障害は3ヵ月以内に約70%解消するといわれている。
これは経験則に基づいたルールで、比例回復則(Proportional Recovery Rule)と呼ばれている。
比例回復則に関する研究は上肢機能で多く報告されているが、下肢機能に関する報告は少ない。
そこで下肢への影響を詳しく調べてみた。
 
【4】方法
脳卒中患者32名を対象に、下肢機能(Fugl-Meyer assessment)を発症3日後、3ヶ月後で評価した。
TMS(経頭蓋磁気刺激法)を用いて下肢運動誘発テストを行い、fMRI(磁気共鳴画像法)で評価した。
線形回帰分析を実施して、初期障害、運動誘発電位状態、CST病変負荷、運動障害の改善を予測した。

【5】結果
32名の患者が3ヵ月のフォローアップを完了し、初期に比べて下肢運動障害の約74%が回復した。
初期障害の程度のみが唯一の予後予測因子であることがわかった。
比例回復則のルールに適合しなかった患者はみられなかった。
CSTの健全性を測定することは、比例した下肢機能の回復を予測するまでには至らなかった。

【6】結論
脳卒中後の下肢運動機能低下が3ヶ月後にその70%まで回復した。
上肢の研究では比例回復則のルールに適合しなかった対象者もみられたが、上肢と下肢で伝導路が違うことが影響している可能性が考えられる。
比例回復則の性質は、治療などの影響を受けにくく、もともと備わっている生物学的プロセスを反映していると考えられる。

【7】センター長の感想
予後予測には必要ですが、だからといってリハビリが必要ないというものではないと思います。
機能回復を促し、足りない30%を埋めていく手伝いが僕らには出来ると信じています。

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