【エビデンス60】口から栄養を摂取できると良いことがいっぱい

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【1】タイトル
口から栄養を摂取できると良いことがいっぱい

【2】出典
Re-initiation of Oral Food Intake Following Enteral Nutrition Alters Oral and Gut Microbiota Communities
※参照元(外部リンク)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31956606/
2019年12月 日本

【3】目的
脳卒中後の嚥下障害は肺炎と死亡リスクを高め、経口摂取の停止をもたらすことが多い。
しかし適切なリハビリ(言語聴覚療法)を受けることで、最終的に経口摂取の再開に繋がる可能性がある。
そこで経口摂取を再開できた場合に、患者の口腔内と腸内細菌叢にどのような変化が生じるかを明らかにしてみた。

【4】方法
脳卒中後の亜急性期患者78名を対象にした。
そこから抗生物質を使用していない経管栄養の患者11名、さらに言語聴覚士による摂食嚥下訓練で経口摂取が再開となった8名に絞り込みを行った。
口腔内と腸内細菌叢のプロファイルは、経口摂取再開の前後で唾液と糞便を16SrRNAシーケンスで解析した。
経管栄養と経口摂取による栄養内容は、いずれも同じ1,840kcalで、タンパク質75g、脂質45g、糖質280gとした。

【5】結果
経口摂取の再開は口腔内および腸内マイクロバイオームの多様性を増加させ、その組成に変化をもたらすことが明らかになった。
また、CarnobacteriaceaeやGranulicatellaの増加がみられた。
口腔内は腸内よりも細菌叢の変化が多かったが、メタゲノム解析によると腸内では異なる代謝プロセスが確認された。
経管栄養と比較すると、経口摂取中は細菌叢の単純な同期発生ネットワークが観察された。

【6】結論
嚥下障害後の経管栄養患者で、言語聴覚士による摂食嚥下訓練を経て経口摂取が可能となった場合に、口腔内や腸内では細菌叢の多様化や組成が変化し、ネットワークが改善することで全身の健康状態も良くなる。
 
【7】センター長の感想
当たり前の事ですけど、口で食べれるって素晴らしいことなんですね。
経管栄養から経口摂取に移行できるかは、患者の体力や病気の度合いによっても変わりますけどこのような背景(エビデンス)があるから医療従事者は何とかしようと頑張っています。

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