【エビデンス107】クモ膜下出血と認知症について

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【1】タイトル
クモ膜下出血と認知症について

【2】出典
Cognitive Impairments and Risk Factors After Ruptured Anterior Communicating Artery Aneurysm Treatment in Low-Grade Patients Without Severe Complications: A Multicenter Retrospective Study
※参照元(外部リンク)
2021年2月 中国

【3】目的
脳血管性認知症は、重篤な合併症のないクモ膜下出血患者にとって、生活の質に大きな影響を及ぼす要因となる。
しかし、その後の認知機能を長期的にフォローした研究は少ないので、詳しく調べてみた。
 
【4】方法
2015年1月~2017年12月に中国の医療機関で前交通動脈瘤(AComA)の破裂による軽度のクモ膜下出血Hunt and Hess分類1~3(重症度分類)で入院し、クリッピング術またはコイル術を受けた患者126名を対象に認知機能評価(TICS-m)、修正ランキンスケール評価(mRS)、日常生活動作評価(IADL)を行いおよそ2年間のフォローを行った。
 
【5】結果
126名中、115名(91.3%)が良好な臨床転帰(mRSスコア0~2)を達成し、109名(86.5%)が優れた生活の質(IADLスコア8)を示した。
28名(22.2%)が認知障害(TICS-mスコア≤27)であった。
性別が女性であること、発症時の意識喪失時間が長いことが独立した関連因子であった。
術式と認知障害に有意な差はみられなかった。
 
【6】結論
重篤な合併症がなく、軽度のクモ膜下出血を呈する場合、5人に1人が脳血管性認知症を呈した。
女性かつ発症時に意識喪失の時間が長いとリスクが高い可能性を示唆した。
 
【7】センター長の感想
クモ膜下出血は脳の血管にできた瘤が破裂して起こる病気で、その3分の1が命にかかわるといわれています。
この病気は急激に発症するため治療が難しいとされていますが、女性に多いようです。
統計的に50~70歳台の方に多いので、食事や運動などの生活習慣は早めに見直すようにして下さい。

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