【エビデンス122】上肢麻痺にはプライミングを勧める理由 パートⅡ

【1】タイトル
上肢麻痺にはプライミングを勧める理由 パートⅡ

【2】出典
The Effect of Priming on Outcomes of Task-Oriented Training for the Upper Extremity in Chronic Stroke- A Systematic Review and Meta-analysis
※参照元(外部リンク)
2020年5月 ブラジル

【3】目的
ニューロリハビリテーション(脳神経学の科学的根拠を応用したリハビリ)は、脳卒中後に脳がダメージを受けても科学的根拠に基づいた集中的なリハビリを実施することで脳機能の再編成(脳の可塑性)を促し、運動麻痺や感覚麻痺により動かしにくくなった手足を出来るだけ回復させることを目的としている。
その具体的方法の一つにプライミング(先行する刺激情報が後の行動に無意識に影響する)がある。
今回、慢性期脳卒中患者を対象に、上肢の課題指向型トレーニングにおけるプライミングの効果を詳しく調べてみた。
 
【4】方法
2019年10月までの期間で、PubMed、CINAHL、Web of Science、EMBASE、およびPEDroデータベースを用いて、関連する研究データの統合と再解析を行った。
 
【5】結果
上肢の課題指向型トレーニングを受けている814名の患者で36件の研究を対象にした。
これらの研究の内、17件は刺激プライミング(rTMSやtDCS)、12件は感覚プライミング(末梢刺激)、4件は運動プライミング(左右対称運動)、3件は観察プライミング(運動イメージ)に関連していた。
刺激プライミング、感覚プライミング、運動プライミングでは、低~中程度の科学的根拠を示した。
観察プライミングの科学的根拠は決定的なものではなかった。
 
【6】結論
慢性期脳卒中患者における上肢のプライミングと課題指向型トレーニングの組み合わせは、有望な介入戦略となる可能性が示唆された。
更なる研究が望まれる。
 
【7】センター長の感想
課題指向型トレーニングにプライミング(色々な種類がある)を組み合わせると、脳の再編成が期待できるというものです。
臨床に取り入れることが可能なプライミングもあるので、積極的に試してみる価値はあると思います。
当ステーションでは、鍼灸もプライミングの一つとして捉えています。

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