当ステーションの施術方針や考え方についても知ってもらうためにも、論文を定期的に紹介していきます。
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【1】タイトル
座りっぱなしだと血糖値が上がる
【2】出典
Is long-bout sedentary behaviour associated with long-term glucose levels 3 months after acute ischaemic stroke? A prospective observational cohort study
※参照元(外部リンク)
2020年11月 ノルウェー
【3】目的
長時間座りっぱなしの状態は血管疾患のリスク因子であり、脳卒中経験者は健康な同世代よりも座っている時間が長い傾向にある。
座りっぱなしの状態と血糖値の関係は明らかになっていないので、脳卒中経験者を対象に詳しく調べてみた。
【4】方法
多施設コホート研究である、ノルウェーの研究データ(マルチセンタースタディ)から、脳卒中患者379名を対象にした。
非麻痺側大腿部に身体装着型センサーactivPALを取り付け、脳卒中発症から3ヵ月後の座位時間を定量化した。
回帰モデルを使用してHbA1cとの関連を解析し、糖尿病の診断に基づいて層別化した。
【5】結果
定量化した座位時間とHbA1cとの関連性はみられなかった。
しかし、90分以上の座位時間は糖尿病を持つ患者のHbA1c上昇と関連していた。
【6】結論
脳卒中発症から3ヵ月の時点で糖尿病がある場合は、座りっぱなしの状態が血糖値に関連することが明らかになった。
【7】センター長の感想
寝ているより起きているほうがよい、という理由で車椅子に乗ったまま一日中過ごす方をお見掛けすることがあります。
血液も重力に従って上から下に流れますので、下肢の筋活動が不十分である場合、血液が下半身に溜まり、足が常に浮腫んだ状態になります。
常に身体を動かすのは難しいですが、同じ姿勢で居続けるのは避けるように注意して下さい。