【エビデンス148】退院後一年以内に転倒する人の割合

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【1】タイトル
退院後一年以内に転倒する人の割合

【2】出典
Falls-Related EvEnts in the first year after StrokE in Ireland- Results of the multi-centre prospective FREESE cohort study
※参照元(外部リンク)
2018年9月 アイルランド
 
【3】目的
脳卒中後に自宅退院となった患者の多くは1回以上の転倒を経験し、骨折による再入院を経験するケースも少なくない。
そこで、退院後1年間での転倒発生率、環境などの状況、結果を詳しく調べてみた。
 
【4】方法
アイルランドの5つの病院で、脳卒中経験者128名(平均年齢69歳)を対象にした。
自宅退院前に「年齢、脳卒中の重症度、併存疾患、転倒歴、処方薬、半側空間無視、認知、生活自立度(BI)」を確認した。
対象者に転倒記録(毎月)をつけてもらい、6ヶ月と12ヵ月目にインタビューを行った。

【5】結果
110名が12ヵ月のフォローアップを完遂した。
初年度の転倒発生率は44.5%、25.6%が転倒を繰り返した。
転倒回数は1~18(中央値2回)で、5名が骨折を経験した。
転倒者の47%は屋外で少なくとも1回は転倒していた。
転倒者の10%は骨粗鬆症治療薬を処方されていた。
転倒を繰り返す人は、生活自立度(BI)低スコア、向精神薬の服用と強く関連していた。
 
【6】結論
自宅退院した脳卒中患者の4分の1は、主に屋内で転倒を繰り返していた。
とくに、生活自立度が低い場合や、向精神薬を服用している場合は注意が必要である。

【7】センター長の感想
当たり前ですが、病院と家では環境が違いますし、圧倒的に自宅のほうが不便です。
入院期間中(特に回復期病棟)は、自宅復帰を見据えたリハビリを中心に行っていきますが、それでも不十分ということです。
住宅改修を行うケースもありますが、実際の使い勝手は生活してみないとわかりません。
可能であれば、自宅復帰のならし期間を設けるなどして、生活上の課題を抽出し、改善に向けて取り組んだほうがいいと個人的に思います。

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