【エビデンス158】医療用ロボットスーツHALの効果

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【1】タイトル
医療用ロボットスーツHALの効果

【2】出典
A randomized controlled study incorporating an electromechanical gait machine, the Hybrid Assistive Limb, in gait training of patients with severe limitations in walking in the subacute phase after stroke
※参照元(外部リンク)
2020年2月 スウェーデン

【3】目的
脳卒中発症後は、早期(急性期~亜急性期)に集中的かつ反復的なリハビリを行うことで、神経の可塑性が進み身体機能を取り戻すことができると考えられている。
しかし、深刻な制限を抱える場合は離床や歩行訓練に難渋することも多い。
医療用ロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)は、生体の電位信号をセンサーで検出し、歩行動作をサポートしてくれるリハビリ用訓練機器として、近年、多くの病院で使用されるようになってきている。
そこで、医療用ロボットスーツHALの効果が有益であるかを詳しく調べてみた。
 
【4】方法
歩行に深刻な制限のある32名の脳卒中患者(亜急性期)を対象にした。
HALを用いたリハビリグループと、従来のリハビリグループにランダムで振り分けを行い、週4日×4週間の訓練効果を比較した。

【5】結果
6ヵ月が経過した時点で、全体の3分の2が歩行において自立していた。
Fugl-Meyer評価、2分間歩行テスト、Berg Balance Scale、およびBarthelIndexの結果に有意差はなかった。
歩行が自立するかどうかは、訓練の内容ではなく年齢の影響を受けることが分かった。
 
【6】結論
脳卒中発症後の亜急性期に医療用ロボットスーツHALを用いても、劇的な効果が見込める訳ではない。
むしろ、エビデンスに基づいたリハビリテーションを提供する必要がある。
 
【7】センター長の感想
医療用ロボットスーツは設定や装着に時間がかかるため、費用対効果の面で考えると従来のリハビリを実施した方が良いのかもしれません。
ただし、長下肢装具を用いた歩行訓練はセラピスト主体になりやすいため、歩行機能を再建するという面では、医療用ロボットスーツの方が自分の意志で歩いているという実感があるかもしれません。

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