当ステーションの施術方針や考え方についても知ってもらうためにも、論文を定期的に紹介していきます。
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【1】タイトル
精確な鍼刺激は脳卒中患者の特定の脳領域を活性化する
【2】出典
Acupuncture at Waiguan (SJ5) and sham points influences activation of functional brain areas of ischemic stroke patients: a functional magnetic resonance imaging study.
※リンク(参照元)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4146151/
2014年2月 中国
【3】目的
脳卒中患者を対象に、特定の経穴(外関:SJ5)への鍼刺激が特異的に脳の活動に影響を与えるかを明らかにする。
【4】方法
脳梗塞患者16名を対象に、ランダムで2グループに振り分けた。
対象群は右の外関(SJ5)への精確な鍼刺激を行い、コントロール群は右の外関に近接する別の箇所に偽刺激を行った。
両グループの脳への影響は、磁気共鳴画像診断装置(MRI)を用いて評価した。
【5】結果
対象群は右頭頂葉(ブロードマンエリア7,19)、右側頭葉(39)、右辺縁葉(23)および両側後頭葉(18)の明らかな活性化を認めた。
また、両側前頭葉(4,6,45)、右頭頂葉(1,5)、左側頭葉(21)の抑制を認めた。
コントロール群では、右頭頂葉の楔前部(7)、左上前頭回(10)の抑制を認めた。
統計学的な比較により、右外関への精確な鍼刺激は健康な側の頭頂葉(5)への抑制反応が特異的であった。
【6】結論
外関(SJ5)への鍼刺激はブロードマン5野に特異的な変化をもたらす。
この感覚関連皮質への影響が、効果の中心的なメカニズムに関与している可能性がある。
【7】センター長の感想
頭に直接ではなくて、腕への刺激で脳血流量に影響を与えるってすごいと思います。
まだまだ可能性のある分野で、リハビリとの相乗効果が期待できます。
詳しく聞きたい方は、当ステーションの鍼灸師にご相談下さい。